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「博士の愛した数式」を読んで [└いろんな本たち]

一日で読んでしまいました。
読みが早い人には当たり前なのでしょうが、
遅読の私には、快挙な出来事です。

もうとにかく、読み始めたら、読みたくて読みたくて、
ほんの1.2分の合間にも本を手にするような感じでした。



最初、登場する博士の記憶が80分しか持たないというシュチエーションを知って、似たようなのが他にも沢山あったよなあ〜、おもしろいのかなあ〜。と疑心暗鬼でした。
でも、数学の公式(実は大好き!)が出てくる小説ということで、
興味をおおいにそそられていました。

書店をぶらついていると、この本が目に入り、知らずに買ってしまっていました。
お話の中に出てくる「友愛数」じゃないけれど、不思議な引きつけるものがあったのかも。

お話はごくごく簡単、”家政婦の私”と”その息子ルート”
そして”数学博士”との出会いから別れまでの出来事。

要所要所に出てくる「数学の公式や数字の不思議」は神の手になるとして、
その美が称賛される。本当に美しくチャーミング。
友愛数、完全数、双子素数、、、およそ現実離れした数学の言葉が、この三人の中ではたとえようもなく愛しいものへと変貌していく。

80分で記憶がなくなるため、メモを体中にクリップで止めた博士。
そのメモにちびた鉛筆で書かれた『新しい家政婦さん』の言葉と似顔絵。
毎朝、初対面で博士と出合い、そのメモを指差して、一日が始まる「家政婦の私」
10歳の息子”ルート”の登場が博士を変えていく。
記憶は80分毎にリセットされながら、頭ではないどこかに別の何かが積み重なっていく。

まだの方、ぜひお読みください。
ベストセラーだから、映画化されたから、、、まったく関係ありません。
いい作品です。


博士の愛した数式

博士の愛した数式

  • 作者: 小川 洋子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/26
  • メディア: 文庫


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コメント 4

この本わたしの母が買ってたので、読ませてもらったらおもしろかったです~★読む前はそんなに期待してなかったんですが。
by (2006-08-18 23:10) 

翠

実は私も「似たような作品が他にもあったよなぁ・・・」って考えてしまい、手を出さずにいた本でした。
YumYumさんの文章を読んで考えが変わりました。
by (2006-08-19 14:28) 

YumYum

kocoro*さん、いらっしゃいませ。
そうですね、予想以上におもしろい。
逆は多いですが、こういうのはうれしいですね。
by YumYum (2006-08-19 22:05) 

YumYum

翠さん、いらっしゃいませ。
あちこちで書いていますように、私はあまりベストセラーは読まない方なんですが、この作品は導かれるように買って、誰かに操られるかのようにページを繰って、気がついたら読了という感じになってしまいました。
万人が読んで、万人が良いと思う本など存在しませんが、食指が動きましたらぜひお試しくださいませ。
by YumYum (2006-08-19 22:15) 

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