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海外ミステリーを読む(その49) [└ミステリー]

ジョン・スラデックの『見えないグリーン』です。
発表年 1977年 (早川書房)

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独断と偏見で申しますに、
「色」もしくは「数字」がタイトルのミステリーは、おもしろい。

タイトルを見ただけで、面白そうだと感じてしまうのは、私だけでしょうか。

色系では、
『黄色い部屋の謎』『グリーン家殺人事件』『赤後家の殺人』『黒衣の花嫁』『赤い館の秘密』『黒後家蜘蛛の会』『青列車の秘密』『緑は危険』『赤毛組合』『黄金の十二』
日本では、歴史的名作『黒死館殺人事件』『黒いトランク』

数字系で、特にそそられたのは、
『三つの棺』『聖アンセルム923号室』『十三号独房の問題』『B13号の船室』など

この『見えないグリーン』も、ずっと読みたい、読みたいと思っていた作品。

305ページと比較的短い作品ではありますが、前半はちょっと読みづらい。
あとからあとから、新しい登場人物が出てきて、相関関係がね。

トリックは、いわゆる「密室」もの。
かなり有名ですが、分かりやすいと言えば分かりやすい。
殺人現場がトイレというのがユニーク。
二番目の殺人トリックの方がむしろ、おもしろいかも。

素人探偵サッカレイ•フィンの謎解きのくだりは、前半のもたつきを補ってあまりあるみごとな部分で、なるほどやっぱり名作なんだなと思ってしまう。
再読した方が、さらに面白味がでてくるタイプの作品でしょうか。

余談ですが、冒頭の書き出しは、映画の冒頭のように映像の浮かぶ鮮烈さとユーモアで、この部分も一押し。







見えないグリーン (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 103‐1))

見えないグリーン (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 103‐1))

  • 作者: 真野 明裕
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1985/06
  • メディア: 文庫



タグ:ミステリ
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コメント 2

翠

「色」と「数字」・・・言われてみれば確かにそうかもしれませんね。
私の場合は「色」と「数字」、そして「アルファベット」も含まれます。
初めて読んだクリスティが「ABC殺人事件」だったから、その影響なのかもしれません。
by (2008-06-23 23:06) 

YumYum

翠さん、いらっしゃいませ。
ゆっくり更新なので、お返事遅れました。

なるほど、クイーンのXYZとか、D坂とかもありますね、
大学のミステリ倶楽部の暇つぶしは、ミステリータイトルのしりとりなんだそうですが、「お題」を設けて、そのタイトルを言い合うてのもおもしろいかも。
「アルファベット」、、、あと、何あったかなあ。
by YumYum (2008-06-29 07:45) 

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